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AIでデザイナーの仕事はなくなる?置き換わった6つの作業と残る仕事

生成AIが一気に広まってから、Webデザインやグラフィック、動画の仕事について「これから学んでも意味があるのか」という質問を受ける機会が増えました。未経験からこれから学ぼうとしている方ほど、この不安は切実だと思います。せっかく半年かけてお金と時間を使ったのに、学び終わる頃には仕事がなくなっていた——そうなるのが怖い、という声です。

先に結論を書きます。作業の単位で見れば、置き換わったものはすでにたくさんあります。これは事実で、否定しても仕方がありません。一方で職種の単位で「デザイナーという仕事がなくなるか」は、まったく別の問いです。この2つを混ぜたまま「なくなる/なくならない」を議論すると、話が噛み合いません。この記事では、2026年9月時点で観測できている範囲に限って、置き換わった作業と、いま人が握っている部分を正面から分けて書きます。

「AIが仕事を奪うというのは誤解です、安心してください」で終わる記事は世の中にたくさんあります。ただ、これから学ぶかどうかを決める人にとって、安心だけを渡されても判断材料にはなりません。都合の悪い部分——たとえば初学者が経験を積む場が減っているという話も含めて書きます。

結論:作業単位では置き換わっている。職種単位でなくなるかは別の問い

「AIでデザイナーの仕事はなくなるのか」という問いは、実は2つの問いが重なっています。

  • 問い1:これまでデザイナーがやっていた作業のうち、AIに任せられるものはあるか
  • 問い2:デザイナーという職種そのものが消えるか

問い1の答えは、はっきり「あります」です。バリエーションを何十個も出す、写真から背景を切り抜く、素材の下ごしらえをする、動画の文字起こしをする、簡単なコーディングを書く、書き出しの設定を変えて何度も出力する。こうした作業は、生成AIや自動化ツールが入ってから、明らかに時間が短くなりました。以前は新人が何時間もかけていた作業が、数分で一次案まで到達します。

問い2は、そう簡単ではありません。デザインの仕事は「手を動かす作業」だけでできているわけではないからです。何を作るかを決める、依頼者が言葉にできていない要望を引き出す、複数案から1つを選ぶ、その選択に責任を持つ。この部分は、2026年9月時点で、まだ人が握っています。

つまり「作業」は減り、「判断」の比重が上がったというのが、いま起きている変化の輪郭です。仕事の総量が減ったというより、1人が担当する仕事の中身が入れ替わった、という言い方のほうが実態に近いと考えています。

なお、この記事では特定のAIサービス名を出して「これを使えば大丈夫」といった書き方はしません。ツールは半年単位で入れ替わりますし、どのサービスが優れているかを断定するのは、これから学ぶ人にとって役に立たないからです。画像生成AI、文字起こしツール、コード補助といった一般名詞で書きます。

実際に置き換わりつつある作業

まず、都合の悪い側から書きます。2026年9月時点で、実務の現場で「もう手作業では戻らない」と言われている領域は、おおむね次のようなものです。

バリエーション出し

バナーを色違い・サイズ違いで20枚作る、同じレイアウトで文言だけ差し替えたパターンを出す。こうした「一度決めた型を横に展開する」作業は、置き換わりが最も早く進んだ部分です。以前はこの作業自体が新人の仕事であり、練習の場でもありました。

切り抜き・レタッチの下ごしらえ

人物写真の背景を抜く、髪の毛の境界を整える、不要な写り込みを消す。精度の問題で最終的に人が手直しする場面はまだありますが、ゼロから手作業でパスを切ることは減りました。

素材の下ごしらえ

画像のリサイズ、書き出し形式の変換、命名規則に沿ったファイル整理。これはAIというより自動化の領域ですが、生成AIと組み合わさって、まとめて処理できる範囲が広がりました。

文字起こしと字幕

動画編集で最も時間を食っていた作業のひとつです。インタビュー素材を聞き直して文字にする作業は、精度の面でも速度の面でも、人が最初からやる理由がほぼなくなりました。人がやるのは、出てきた結果の確認と、固有名詞の直しです。

簡単なコーディング

デザインカンプをHTMLとCSSに起こす、よくあるパーツの実装を書く。定型的な部分ほど、コード補助の恩恵が大きい領域です。ただし「動くコードが出る」ことと「保守できるコードになっている」ことは別で、後者の判断はまだ人の側にあります。

書き出し・納品作業

複数サイズの一括書き出し、フォーマット違いの用意。手数として重かった部分が軽くなりました。

これらに共通するのは、「答えの形が最初から決まっている作業」だという点です。何を作ればいいかがすでに決まっていて、あとは手を動かすだけ、という工程ほど、置き換わりが早く進んでいます。

ここで念のため補足しておくと、「置き換わった」というのは人が一切触らなくなったという意味ではありません。多くの現場では、AIが一次案を出し、人が確認して直す、という形に変わっています。作業がなくなったのではなく、作業の入り口がゼロからではなくなった、という状態です。そのぶん1件あたりにかかる時間が短くなり、同じ人数でこなせる件数が増えました。これが、求人の出方にじわじわ影響しています。

逆に、いま人が握っている部分

では何が残っているのか。ここも具体的に書きます。

何を作るかを決める

「バナーを作ってください」という依頼が来たとき、本当に必要なのがバナーとは限りません。申込みが伸びない原因が入力フォームの長さにあるなら、バナーを100枚作っても数字は動きません。何を作るべきかを決める工程は、依頼の外側にある情報を集めないと判断できないため、指示待ちの生成では届きません。

要件を引き出す

依頼者は、自分が欲しいものを正確に言語化できているとは限りません。「もっとおしゃれに」「若い人向けに」といった言葉の裏にある本当の要望を、対話で引き出していく作業です。これは質問を重ねる作業であり、相手の事情や社内の力関係まで含めて読む必要があります。

複数案から選ぶ判断

生成AIを使うと、案は無限に出ます。むしろ出しすぎて選べなくなるという新しい問題が生まれました。100案の中から「これで行く」と決める根拠を持っているかどうか。ここが、経験の差が最も出るところです。

合意形成

デザインの仕事は、多くの場合ひとりでは完結しません。依頼者、その上司、現場の担当者。それぞれの意見が食い違ったときに、どこを譲ってどこを守るかを整理して、進められる形にまとめる。この調整は、成果物ではなく人を相手にする仕事です。

責任を取る

公開したデザインに問題があったとき、権利関係の確認が漏れていたとき、責任を負うのは制作した人と会社です。生成されたものをそのまま出して問題が起きても、ツールは責任を取りません。最終確認をして世に出す判断そのものが、人に残された仕事です。

比較表:AIが得意な作業と、人が握る作業

ここまでの内容を軸で対比します。「AIが得意/不得意」ではなく、どういう性質の作業かで分けたほうが、学ぶ順番を考えるときに役立ちます。

AIが得意な作業 人が握る作業
目的の状態 何を作るかが決まっている 何を作るかが決まっていない
正解の数 正解の形が定義できる 正解が状況で変わる
入力 指示が言葉になっている 指示が言葉になっていない
作業量 同じ処理の反復が多い 1回きりの判断が多い
関係者 ひとりで完結する 複数人の合意が必要
結果の責任 やり直しが効く 公開後の責任が伴う
具体例 バリエーション展開、切り抜き、文字起こし、書き出し、定型コーディング 企画、ヒアリング、案の選定、社内調整、権利確認、納品判断

この表を見ると、置き換わったのは工程の後半で、残っているのは工程の前半と最後だと分かります。真ん中が薄くなった、という表現がしっくりきます。

もうひとつ、この表から読み取れることがあります。左の列に並んでいる作業は、いずれも成果物を見ればできているかどうかが分かるものです。切り抜きがきれいかどうかは、見れば判定できます。一方で右の列は、成果物を見ただけでは正しかったかどうかが分かりません。その企画が適切だったかは、公開して数字が動いてから、あるいは依頼者の反応が返ってきてから初めて分かります。判定に時間がかかる仕事ほど、人の側に残っているという見方もできます。これから学ぶ人にとっては、「正解がすぐ出ない仕事に耐えられるか」が、思っている以上に大きな適性になります。

「AIを使えるデザイナー」と「AIしか使えない人」の差はどこで出るか

よく「これからはAIを使えるデザイナーが強い」と言われます。ただ、これだけだと何をすればいいのか分かりません。実務で差がつくのは、次の3つの場面です。

1. 出てきたものを評価できるか

生成されたデザインを見て「なんかいい感じ」で止まる人と、「文字サイズの差が足りないから優先順位が伝わらない」「余白が均等すぎて要素のまとまりが読めない」と言語化できる人がいます。後者は直す指示が出せるので、5回のやり取りで狙ったところに着地します。前者は何回やり直しても、良し悪しの理由が分からないまま案だけが増えます。

2. 直せるか

生成物が8割の完成度で出てきたとき、残り2割を自分の手で直せるかどうか。ここで手が止まる人は、ツールが出せる範囲を超えられません。手を動かせることは、AIを使う時代でも前提条件として残っています。

3. なぜそうしたかを説明できるか

クライアントに「なぜこの色なのか」と聞かれて「AIが出したので」と答える人に、次の仕事は来ません。意図を説明できることは、信頼の土台です。生成AIを使ったこと自体は問題ではなく、説明できないことが問題になります。

逆に言えば、AIしか使えない人というのは、評価も修正も説明もできない人のことです。ツールを使っているかどうかではなく、判断できる中身を持っているかどうかで分かれます。

未経験者にとって何が変わったのか(都合の悪い話も含めて)

ここが、この記事で一番書きたい部分です。

生成AIによって置き換わった作業を並べてみると、あることに気づきます。置き換わった作業の多くは、これまで「未経験者の最初の仕事」だったものです。バリエーション出し、切り抜き、素材整理、文字起こし。新人がまず任されて、手を動かしながら勘所を覚えていく工程でした。

この工程が減ったということは、初学者が実務の中で経験を積む場が減っているということでもあります。「未経験可、まずは簡単な作業から」という入り口の求人が、以前ほど多くはありません。これは、これから学ぶ人にとって不都合な事実です。安心させるために、この部分を伏せるつもりはありません。

一方で、必要とされる人がいなくなったわけではありません。変わったのは、求められる水準の位置です。以前は「手が速い」で入れた入口が、いまは「判断ができる」の手前くらいまで上がりました。入口が消えたのではなく、入口の位置が上に動いたと考えるのが、2026年9月時点で観測できている範囲での実感です。

そして、この変化には方向がひとつあります。手を動かした量で差がつきにくくなった分、実際の案件に関わった経験の価値が上がりました。練習課題を10本作った人と、条件のある案件を1本納品まで持っていった人とでは、話せる中身がまったく違います。要望が途中で変わった、期限が動いた、想定していた素材が用意できなかった。そうした「うまくいかなかった経験」は、生成では手に入りません。

実案件の経験の価値が上がっている

ポートフォリオの中身も、この数年で見られ方が変わりました。以前は作品の点数や見た目の完成度が中心でしたが、いまは「なぜそう作ったか」を説明できる制作物が1本あるほうが強いという場面が増えています。見た目のクオリティだけなら、生成でもある程度のところまで届いてしまうからです。

そこで効いてくるのが、条件のある制作に関わった経験です。相手がいて、目的があって、締め切りがあって、途中で要望が変わる。この環境でしか身につかないものがあります。

デジタルハリウッドSTUDIO千葉では、在学中に実際の案件に関わる機会を用意しています。詳しい内容は無料説明会でお話ししていますが、ここで大事なのは「実案件があること」そのものより、制作の途中で人と相談できる環境があるかどうかだと考えています。生成AIで案を出すところまでは、いまは誰でもできます。その案を見せて「これでいいと思いますか」と聞ける相手がいるかどうかで、伸び方が変わります。

ちなみに、就職・転職の実績は90.2%です。※デジタルハリウッドSTUDIO千葉・松山 2024年度修了者51名のうち、修了後に就職または転職・業務継続に至った方46名(自社調査/2026年8月時点)

学ぶ順番はどう変わるのか

「AIがやってくれるなら、ツールの操作は覚えなくていいのでは」と聞かれることがあります。ここは慎重に答えたいところです。

結論から言うと、順番が変わりました。以前は「ツールの操作を覚える → たくさん作る → だんだん良し悪しが分かってくる」という流れが一般的でした。手を動かす量が、そのまま目を育てていたわけです。

いまは、手を動かす量が減ります。減った分、良し悪しを判断する目を、意図的に育てる工程が必要になりました。生成AIに任せる前に、出てきたものを評価できないと、任せた結果を採用していいかどうかが分かりません。

段階 これまでの順番 いまの順番
1 ツールの操作を覚える ツールの操作を覚える(ここは変わらない)
2 作例を大量に模写する 良いデザインの理由を言語化する練習をする
3 作る量で目を育てる 自分で作りながら、出てきた案を評価する
4 実案件に入る 早めに実案件に入り、判断の場数を踏む

ここで誤解しないでほしいのは、ツールの操作を覚える工程がなくなったわけではないということです。修正できない人はAIを使いこなせない、という話は先に書いたとおりです。順番の話であって、省略の話ではありません。

2段目の「言語化する練習」は、特別なことをするわけではありません。良いと思ったバナーやWebサイトを見て、なぜ良いと感じたのかを3つ書き出す。文字の大きさの差、余白の取り方、色の数、写真の切り取り方。最初は的外れでも構いません。人に見せて「そこはそういう理由じゃない」と言ってもらえる環境があると、ここの精度が早く上がります。ひとりでやると、間違ったまま固まりやすい工程でもあります。通学の価値が出るとしたら、この部分だと考えています。

未経験から始める場合の全体像は、未経験から始めるロードマップWebデザイナーとはで整理しています。あわせて読むと、この記事の内容が位置づけやすくなると思います。

動画の仕事も、同じ構造になっている

動画側も、起きていることの構造はまったく同じです。

置き換わった作業は、文字起こし、字幕入れ、不要部分のカット候補の抽出、テロップの一次配置、複数尺での書き出し。編集作業の中で単純作業だった部分から順に軽くなりました。以前は「カット編集ができる」ことが入口のスキルでしたが、その入口だけでは差がつきにくくなっています。

動画の場合、Webデザインより変化が分かりやすい面があります。編集作業は工程が長く、手数がそのまま単価に反映されやすい仕事でした。その手数が減るということは、「時間をかけたこと」を価値として説明しにくくなったということでもあります。3日かかっていた編集が1日で終わるなら、残りの2日で何を足せるのかを説明できないと、単価の説明がつきません。

残っているのは、何を撮るかを決めること、どの素材をどの順で見せるかを設計すること、誰に向けた何分の動画にするかを依頼者と決めること、そして納品の可否を判断することです。編集の手数ではなく、構成の設計に比重が移ったという言い方ができます。

デジタルハリウッドSTUDIO千葉には、動画クリエイター専攻(445,500円/4ヶ月・税込)と動画ディレクター専攻(385,000円/3ヶ月・税込)があります。名前のとおり、前者は自分で撮って編集する側、後者は企画と進行を組み立てる側に軸があります。編集作業が軽くなったからこそ、ディレクション側の需要が相対的に見えやすくなったというのが、2026年9月時点での見え方です。ただし、ディレクターだけやって編集は一切できない、という形が成立するかは、案件の規模によります。小さい案件ほど、両方できる人が求められます。

専攻ごとの違いは5つの専攻はどう違うのかにまとめています。コース一覧はこちらです。

千葉で学ぶ場合の費用と、通学の現実

ここからは、実際に学ぶと決めた場合の話です。金額と時間の見通しがないと、判断できません。

コース 受講料(税込) 期間
Webデザイナー専攻 572,000円 6ヶ月
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス キャリアデザインプログラム 423,500円 6ヶ月
同 就職・転職パック 544,500円 10ヶ月
同 強化パック 686,400円 10ヶ月
グラフィックデザイン講座 319,000円 4ヶ月
動画クリエイター専攻 445,500円 4ヶ月
動画ディレクター専攻 385,000円 3ヶ月

受講料は、給付金で最大80%が戻る場合があります

デジタルハリウッドの一部の講座は、経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に認定されています。支給要件を満たして所定の手続きをし、講座を修了すると、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金として教育訓練経費の最大80%(上限640,000円)が支給されます。

対象コース 定価(税込) 実質料金(最大80%の給付を受けた場合)
Webデザイナー専攻 572,000円 220,000円
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス キャリアデザインプログラム 423,500円 190,300円
動画クリエイター専攻 445,500円 181,500円
グラフィックデザイン講座 319,000円 143,000円

⚠ 動画ディレクター専攻と Claude Code × Designer Bootcamp は、この制度の対象ではありません。給付の対象になるのは入学金と授業料で、設備・教材費やソフトウェアの購入費は含まれません。また、雇用保険の被保険者である(あった)ことなどの支給要件があり、受講開始の2週間前までにハローワークでの手続きが必要です。ご自身が対象になるかは、住民票のある地域を管轄するハローワークで必ず確認してください。対象講座・支給要件・申請の流れはReスキル講座と給付金のページにまとめています。

受講料以外に、制作用のパソコンと Adobe Creative Cloud の費用がかかります。すでに持っている方、これから用意する方、条件によって変わるため、金額は無料説明会で個別にご相談ください。Claude Code × Designer Bootcamp については、サイトに料金の記載がないため、こちらも説明会でご確認ください。

次に時間です。半年のコースを、通学ペース別に総時間で並べます。

通学ペース 半年(約26週)の通学回数 1回3時間として総時間
週2回 約52回 約156時間
週1回 約26回 約78時間
月2回 約12回 約36時間

この表で分かるのは、通学時間だけでは足りないということです。月2回なら半年で36時間ほど。これは自宅での学習が前提の数字であり、通学は「詰まったところを解消する時間」として使うことになります。逆に言えば、自宅で手が止まる方ほど、通学の回数を確保する意味があります。

教室は千葉市中央区富士見にあり、千葉駅から歩ける距離です。開館時間は平日11:00〜21:00、土・日11:00〜18:00で、月曜と祝日は休館です。仕事帰りに寄れるかどうかは、この時間と自分の生活時間を突き合わせて確認してください。設備の詳細は教室と設備に書いています。費用と期間の考え方は学習期間と費用の目安もあわせてどうぞ。

うちを選ばなくていい人、向かないケース

ここまで読んで「通おうかな」と思った方にも、先に書いておきたいことがあります。デジハリ千葉を選ばなくていい人は確実にいます。

独学で足りる人

調べれば解決できる、手が止まっても自分で切り分けられる、締め切りがなくても続けられる。この3つが揃っている方は、独学で十分に進めます。学習用の情報は無料でも有料でも大量にありますし、生成AIに質問しながら進めることもできます。むしろ独学の効率は、この数年で大きく上がりました。お金をかける理由が「質問できる相手」と「締め切り」なので、それが要らない方には不要な出費です。

公共職業訓練(ハローワーク)が合う人

費用をできるだけ抑えたい方は、公共職業訓練を先に調べてください。条件を満たせば受講料の負担が小さくなります。ただし開講時期と定員が決まっていて、平日日中に通える必要があるコースが多い点は確認が必要です。千葉の職業訓練との違いはこちらの記事で軸ごとに整理しています。

教育訓練給付を優先したい人

教育訓練給付制度の対象講座かどうか、また対象になる条件は、2026年9月時点でも年度によって変わります。金額や要件をこちらで断定することはしません。制度は年度で変わるので、最新の内容は必ず厚生労働省やハローワークの公式情報でご確認ください。給付を最優先で考える方は、対象講座の中から選ぶほうが結果的に納得しやすいと思います。

その他、向かないケース

  • 短期間で確実な就職を求めている方:就職を保証する仕組みはありません。半年通ったから必ず決まる、という説明はできません
  • 通学のメリットを使う予定がない方:来られないなら、オンライン中心の選択肢のほうが費用対効果は高くなります
  • AIに全部やらせて楽をしたい方:この記事に書いたとおり、判断と修正が人の仕事として残っています。手を動かす前提が合わない場合、通っても身につきません

スクールを比較する軸そのものはスクール選びで見るべき5つのことにまとめています。他社と比べるときも、この軸で並べると判断しやすくなります。

半年の学習計画:何をどの順にやるか

最後に、Webデザイナー専攻(6ヶ月)を例に、学習の順番を書きます。先に大事なことを書いておきます。半年で一人前にはなりません。半年で到達できるのは「実務の入口に立てる状態」であって、ひとりで案件を完結できる状態ではありません。ここを曖昧にしたまま始めると、修了後に落差で苦しみます。

時期 やること この時期のゴール
1〜2ヶ月目 ツールの基本操作、デザインの基礎(余白・文字・配色・整列) 指示された形を、指示どおりに作れる
2〜3ヶ月目 作例の分析。なぜこのレイアウトなのかを言葉にする練習 良し悪しの理由を説明できる
3〜4ヶ月目 コーディングの基礎。生成AIを使いながら、出たコードを読む 出てきたものを直せる
4〜5ヶ月目 実案件に関わる。要望を聞き、案を出し、修正を受ける 人と進める工程を経験する
5〜6ヶ月目 ポートフォリオ作成。制作の意図を文章で残す 選考の場で説明できる状態にする

この計画で意識しているのは、2〜3ヶ月目の「言語化」を飛ばさないことです。ここを飛ばすと、生成AIから出てきた案を評価できないまま先に進むことになり、後半で必ず詰まります。手を動かす量が減った時代に、この工程を意図的に置く必要があると考えています。

そして修了後です。実務に入ってから、少なくとも1年から2年は、分からないことに毎日ぶつかります。それが普通です。半年でできるようになるのは、「分からないことを、自力で切り分けて調べられる状態」までで、そこから先は現場で積むしかありません。

千葉県内での求人の探し方は千葉県のデザイン・Web系求人の探し方、転職までの流れは千葉で未経験からWeb業界に転職する完全ガイドにまとめています。

まとめ:なくなるかどうかではなく、どこが残るかで考える

「AIでデザイナーの仕事はなくなるのか」への答えを、もう一度整理します。

  • 作業の単位では、すでに置き換わったものが複数あります。これは事実です
  • 置き換わったのは、答えの形が先に決まっている工程です
  • 残っているのは、何を作るかを決める工程と、責任を持って世に出す工程です
  • 置き換わった作業の多くは、これまで初学者の入口だったものです。入口の位置は上がりました
  • だからこそ、実際の案件に関わった経験と、良し悪しを判断できる目の価値が上がっています

ここまでが、2026年9月時点で観測できている範囲です。この先どうなるかを断定することはしません。5年後にこうなる、という予測を書いている記事は多いですが、それを根拠に半年分のお金と時間を決めるのは、あまりおすすめできません。

いま判断材料として使えるのは、いま置き換わっている作業と、いま人が握っている作業がどこかです。そのうえで、自分が向かうのが後者なら、学ぶ意味はあります。

迷っている段階で構いません。何を学ぶべきか、自分の状況で通えるのか、費用はどうするのか。そうした話は無料説明会でひとつずつ整理していきます。説明会で何を話すのかはこちらの記事に書いてあるので、行く前に読んでおいてください。

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