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未経験から始めるロードマップ|半年で何をどの順に

文:西脇 靖紘

「Webデザインを未経験から独学で始めたい。半年で何をどの順にやればいいか」と調べると、ロードマップ記事はいくらでも出てきます。HTML/CSSを学び、デザインツールを覚え、模写をして、ポートフォリオを作る。書いてある順番はどれも似ていて、大きくは間違っていません。

それでも半年後に応募まで到達する人と、途中で止まる人に分かれます。理由は順番を間違えたからではなく、順番どおりに進んだうえで決まった場所で止まるからです。止まる場所は驚くほど共通していて、大きく3つしかありません。「何を作ればいいか分からない」「自分の作ったものが良いか分からない」「作品はあるが応募できない」の3つです。

この記事では0〜6ヶ月を月単位で区切りながら、各段階で実際に止まるポイントと抜け方を書きます。千葉駅前でスクールを運営し、独学で数ヶ月やってから相談に来られる方を毎月お迎えしている立場から、「教材のリスト」ではなく「詰まり方の地図」として整理しました。

半年を分けるのは順番ではなく、3つの止まり場所

時期 やること 止まり場所
0〜1ヶ月目 ツールと基礎に触れる 何を作ればいいか分からない
2〜3ヶ月目 模写から自作へ 自分の作ったものが良いか分からない
4〜5ヶ月目 成果物を溜める 作品が増えず、作り直しが続く
6ヶ月目 応募・提案 作品はあるが応募できない

重要なのは、3つとも「知識が足りない」せいではないことです。どれも判断の問題で、判断は教材から出てきません。だから買い足しても解けず、同じ場所で数ヶ月が溶けます。

0〜1ヶ月目|触る対象を絞る。ここで教材を集めすぎない

最初の1ヶ月にやることは多くありません。デザインツール(Figmaが標準的です。ブラウザ上で動く無料のツールです)の操作に慣れること、HTMLとCSSで文字と画像を思った場所に置けること。この2つで十分です。

この時期の止まり方は「教材を集めて終わる」です。動画講座を2つ買い、書籍を3冊買い、ブックマークだけが増えて手は動いていない。1ヶ月目で挫折する方のほとんどはこれです。

抜け方は作るものを先に決めてから教材を探すことだけです。「自分の名刺サイトを1枚」「行きつけのカフェの架空サイトを1枚」でかまいません。完成形が先にあると必要な知識だけが見えます。教材から入ると、必要かどうか分からないまま最後まで見ることになります。

2〜3ヶ月目|模写は「答え合わせ」ができるから最初は強い

2ヶ月目は、既存のWebサイトを見ながら同じ見た目を再現する「模写」に進みます。模写が有効なのは練習量が増えるからではなく、正解が目の前にあるので自分で答え合わせができるからです。

3ヶ月目、自作に移ったところで最初の本格的な壁に当たります。「自分の作ったものが良いか分からない」です。模写と違って答えがないので、余白が正しいのか、配色が古く見えていないか、誰も教えてくれません。自信がないまま作り直しを繰り返し、1本に1ヶ月かけてしまいます。

抜け方は3つです。第一に、評価軸を自分の外から借りること。「余白が揃っているか」「文字サイズが3種類以内か」「1画面に色が4色以上ないか」のように、good/badではなくyes/noで答えられる項目を持つと判断がぶれません。第二に、期限を先に切ること。1本2週間と決め、その時点の出来で次に進みます。第三が見てくれる人を1人でも確保することです。これが一番効きますが、独学でいちばん用意しにくいものでもあります。

4〜5ヶ月目|ポートフォリオは最後にまとめて作らない

ここが実務的にいちばん誤解されている部分です。多くのロードマップは最終月に「ポートフォリオを作る」と書きますが、最後にまとめて作ろうとすると間に合いません。ポートフォリオは作品を並べる作業ではなく、1本ごとに「誰のために・何を解決するために・どう考えて作ったか」を言語化する作業だからです。半年前に作ったものの意図は本人も思い出せません。思い出せないから書けず、書けないから作り直すことになり、最終月が丸ごと消えます。

正しいやり方は、制作物を1本仕上げるたびに5行のメモを残すことです。誰向けか/何を目的にしたか/こだわった点/うまくいかなかった点/もう一度作るならどう直すか。この5行があれば、最終月は「並べて整える」だけになります。

この時期の目標は完璧な1本ではなく、メモ付きの制作物を3〜4本溜めることです。作り直しに戻りたくなりますが、前に進んだほうが結果的に早くなります。

6ヶ月目|「作品はあるが応募できない」をどう外すか

制作物が数本あるのに応募ボタンが押せない。これが3つ目の止まり場所です。理由をお聞きすると、ほぼ「まだ実力が足りない気がする」に集約されます。

厄介なのは、作り続けても解けないことです。基準が自分の中にしかないので、5本目でも6本目でも「まだ足りない」は残ります。抜けるには基準を外に置くしかなく、方法は次の3つです。

  • 求人票を10件読んで、求められている必須スキルを書き出す。自分の不足が「気分」ではなく「項目」になる
  • 実在の相手に向けて1本作る。知人の店や地域のイベントなど架空でない対象にすると、判断基準が自分の好みから相手の目的に移る
  • 落ちてもいい応募を1件出す。返信がなくても「応募できた」事実が残る

このロードマップを無視していい人

ここまで書いておいてなんですが、この半年の組み立てが当てはまらない方もいます。次のどれかなら、この記事の順番は無視してかまいません。

  • 今の仕事で使う制作物を自分で作りたいだけの方。社内資料やチラシ、バナーが目的なら転職前提の半年計画は過剰です。ツール中心の短期講座で足ります
  • すでに現場で見てもらえる環境がある方。職場に制作担当がいる、身近に現役のデザイナーがいるなら、3つの止まり場所のうち2つは最初から存在しません
  • 半年ではなく2〜3年かけるつもりの方。期限を切らないほうが向いている方はいます。月単位の区切りより、興味の向いた順に広げるほうが続きます
  • まず適性を確かめたい段階の方。1〜2ヶ月やって「面白くない」と分かることには十分な価値があります。先にお金と半年を投じる必要はありません

学び方の選択肢そのものを比べたい方は、千葉市でWebデザインを学ぶ3つの道(スクール・職業訓練・独学)もあわせてご覧ください。

止まり場所を外部化するという考え方

3つの止まり場所を並べ直すと共通点が見えます。どれも「自分の外に判断してくれる相手がいない」ことから生まれているという点です。作るものが決まらないのは目的を決める相手が、良し悪しが分からないのは評価する相手が、応募できないのは基準を持つ相手がいないからです。

対処法は教材を増やすことではなく、その役割を外に置くことです。無料で置ける相手(勉強会、SNS、知人)で足りるならそれが一番で、足りないと感じたときにはじめてスクールが選択肢に入ります。

デジタルハリウッドSTUDIO千葉(JR千葉駅東口から徒歩5分/千葉中央駅東口から徒歩2分)でやっているのも、突き詰めればこの3つの外部化です。映像教材で進める形式なので学習の順番自体は独学と変わりませんが、教室では講師に直接見てもらえます。質問に時間制限は設けていません。約40名のサポートスタッフは経営者やフリーランスが中心で、「この作品で応募して通るか」という話もできます。

もうひとつが、在学中に実在のクライアント案件に参加できることです。千葉都市モノレールの公式Webサイト、千葉県香取市の名刺デザイン、長南町の地域情報サイトなど、練習課題ではない制作物に関わります(クライアントワーク実績)。上で書いた「実在の相手に向けて1本作る」を、相手を自分で探さずに経験できる形です。

コースはWebデザイナー専攻(6ヶ月・572,000円税込/入学金55,000円・受講料385,000円・設備教材費132,000円)が中心で、受講期間は最大1年間まで延ばせます。チラシや広告物ならグラフィックデザイン講座(4ヶ月)もあります。Webデザイナー専攻は経済産業省リスキリング支援事業の対象講座で、条件を満たすと受講料の一部が支給されます。適用条件はカウンセリングでご確認ください。

受講料は、給付金で最大80%が戻る場合があります

デジタルハリウッドの一部の講座は、経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に認定されています。支給要件を満たして所定の手続きをし、講座を修了すると、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金として教育訓練経費の最大80%(上限640,000円)が支給されます。

対象コース 定価(税込) 実質料金(最大80%の給付を受けた場合)
Webデザイナー専攻 572,000円 220,000円
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス キャリアデザインプログラム 423,500円 190,300円
動画クリエイター専攻 445,500円 181,500円
グラフィックデザイン講座 319,000円 143,000円

⚠ 動画ディレクター専攻と Claude Code × Designer Bootcamp は、この制度の対象ではありません。給付の対象になるのは入学金と授業料で、設備・教材費やソフトウェアの購入費は含まれません。また、雇用保険の被保険者である(あった)ことなどの支給要件があり、受講開始の2週間前までにハローワークでの手続きが必要です。ご自身が対象になるかは、住民票のある地域を管轄するハローワークで必ず確認してください。対象講座・支給要件・申請の流れはReスキル講座と給付金のページにまとめています。

まとめ|半年計画を立てる前に決めておく3つ

最後に、独学でもスクールでも共通して、始める前に決めておくと止まりにくくなることを3つ挙げます。

  1. 最初に作るものを1つ決める。教材を選ぶのはそのあとです
  2. 1本あたりの期限を決める。2週間で切り上げ、次に進みます
  3. 作品ごとに5行のメモを残す。ポートフォリオは最終月ではなく毎月少しずつ出来上がります

残るのは「見てくれる相手をどう確保するか」です。無料の手段で埋められそうなら独学で問題ありませんし、埋まらなさそうなら当校の無料個別カウンセリングをご利用ください。所要1.5〜2時間、来校でもオンラインでも構いません。実際の授業を体験し、施設を見てからコースの話をします。独学で作ったものがあれば、その場で拝見します。「そもそもスクールに通うべきか」の段階からご相談いただけますので、まずは無料説明会・個別カウンセリングのページをご覧ください。時間が取れない方向けに30分のカジュアル説明会もあります。

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