lanitech
転職・就職

千葉で未経験からWeb業界に転職する現実的な手順

文:西脇 靖紘

千葉県内に住んでいて、未経験からWeb業界に移りたい。そう考えたときに最初に迷うのは、たいてい「都内に出るのか、千葉で探すのか」です。求人の数だけを見れば都内が圧倒的に多い。ただ、通勤時間を毎日1時間半使う生活が続けられるかは別の話です。

そしてもうひとつ、「何をどこまで学べば、未経験でも入れるのか」がはっきりしない。スクールの募集ページには「6ヶ月で即戦力に」と書いてあり、SNSには「独学で3ヶ月で転職できた」という話もあれば「スクールを出ても仕事はない」という話もある。どれが自分に当てはまるのか分からない。

この記事では、千葉から未経験でWeb業界を目指す場合に、実際に決める必要がある分岐点を順番に整理します。学習方法の比較、ポートフォリオで見られるところ、年代別の考え方まで含めて、判断の材料になる形で書きます。スクールが向かない場合についても書きます。

まず決める2つの分岐

「Web業界に転職したい」という言葉は、実際には幅が広すぎて、そのままでは動けません。最初に決めるべき分岐は2つあります。

分岐1:働く場所を、都内にするか千葉県内にするか

これは通勤時間の問題であると同時に、経験の積み方の問題でもあります。あとで詳しく書きます。

分岐2:制作会社に入るか、事業会社に入るか

制作会社は、クライアントの案件を受けて作る会社です。案件数が多く、短期間でいろいろな種類のものを作ります。技術は早く伸びますが、忙しくなりやすい。

事業会社は、自社のサービスや商品を持っている会社です。その中でWeb担当として、サイトやSNS、広告を回します。制作以外の業務も含まれることが多く、専門性は広く浅くなりがちですが、腰を据えて働きやすい。

比較軸 制作会社 事業会社のWeb担当
作るものの種類 多い(案件ごとに変わる) 限られる(自社のもの)
技術の伸び方 速い ゆるやか
担当範囲 制作に集中しやすい 制作以外も含む
未経験の入りやすさ ポートフォリオ次第 前職の業界知識が効く
働き方 繁忙期の波が大きい 比較的安定
千葉県内の求人 限られる 制作会社より見つかる

未経験、とくに30代以降の方には、事業会社のWeb担当という入り方を検討する価値があります。理由は単純で、前職の業界知識がそのまま評価対象になるからです。介護、医療、教育、飲食、製造、物流。その業界を知っている人が作れるサイトやSNSには、外注先が作るものにはない具体性があります。

千葉から都内へ通う場合の現実

求人の数で言えば、都内が多いのは事実です。ただ、通勤の負担は数字で見ておいたほうがいい。

千葉駅から都内の主要駅までは、片道でおよそ1時間前後です。往復2時間を週5日とすると、月におよそ40時間。年間で約480時間になります。

この時間をどう評価するかは、人によります。電車の中で学習や読書に充てられるなら無駄ではありません。一方で、子どもの送り迎えがある方、体力的に厳しい方にとっては、この2時間が生活を組み立てるうえでの制約になります。

もうひとつ、見落とされやすい点があります。未経験で入った最初の1〜2年は、いちばん体力を使う時期です。 覚えることが多く、家に帰ってからも調べものをすることになる。そこに往復2時間が乗ると、消耗します。

都内を選ぶなら、次のような条件が揃っているほうが続きやすいと思います。

  • 座って通勤できる路線・時間帯を確保できる
  • リモートワークが週に何日か認められる
  • 家庭側の負担を分担できる、または一人暮らし
  • 体力に不安がない

これらが揃わないなら、千葉県内から検討を始めて、経験を積んでから都内を考えるという順番もあります。

千葉県内で働く場合の現実

千葉県内でWeb系の仕事をする場合、求人の数は都内より少なくなります。これは正直に書いておきます。

一方で、性質が違います。地域の案件は、担当する範囲が広くなる傾向があります。デザインだけ、コーディングだけ、という分業が成立するほど規模が大きくないからです。撮影もする、原稿も考える、SNSも回す、サイトも作る。

これには両面あります。

不利な点:ひとつの職能を深く突き詰めにくい。大規模なサービスの設計に関わる機会は少ない。年収の上限も、都内の専門職より抑えられがちです。

有利な点:経験が早く溜まる。ひとりで一通りできる状態になるのが速い。そして、この「一通りできる」は、後で独立したり、事業会社で裁量を持ったりするときに効きます。

実例として、デジタルハリウッドSTUDIO千葉を運営するlanitech合同会社が千葉県内で手がけてきた案件を挙げます。

クライアント 制作物 領域
千葉都市モノレール株式会社 公式Webサイト「空中さんぽマップ」 Web制作
千葉県警察 チラシ・多言語対応の案内板・啓発アニメーション・ショート動画 グラフィック/動画
千葉県レクリエーション都市開発(蓮沼ウォーターガーデン) SNS運用・動画撮影 SNS運用/動画
千葉県香取市 名刺デザイン グラフィック
千葉県長南町 地域情報サイト Webデザイン
VONDS市原FC スターティングメンバー紹介動画 動画

Webサイト、チラシ、案内板、アニメーション、ショート動画、SNS運用、名刺。職域がきれいに分かれていないのが分かると思います。これが地域の仕事の実態です。詳細はクライアントワークの一覧に掲載しています。

未経験で入るための3つのルート

「未経験可」の求人に応募して正社員で入る、というルートだけを考えていると、選択肢が狭くなります。実際には3つあります。

ルート1:正社員として制作会社・事業会社に入る

いちばん分かりやすい形です。必要なのはポートフォリオと、面接で説明する力。20代であれば、このルートが最短になることが多い。

ただし、「未経験可」と書かれた求人がすべて本当に未経験からの育成を想定しているとは限りません。実際には「実務未経験だが学習済み」を指していることが多く、ポートフォリオがないと通りません。

ルート2:事業会社の兼務ポジションに入る

「広報」「販促」「EC担当」といった職種名で募集されていることがあります。仕事の中身にサイト運用やSNS、バナー制作が含まれる。

このルートの利点は、前職の業界と同じ業界であれば、未経験扱いにならないことです。介護施設で20年働いた人が、介護事業者のWeb担当になる。この場合、評価されるのは介護の知識のほうです。デザインは「できるとなお良い」の位置づけになるので、ハードルが下がります。

ルート3:副業から始めて、実績ができてから移る

収入を止めずに進める形です。40代以降、あるいは家庭の事情で収入を落とせない方には、現実的にこのルートしかないこともあります。

時間はかかります。ただ、折れにくい。焦って条件の合わない職場に入って、デザインそのものが嫌になるより、ずっといい。

ルート 向いている人 必要なもの 期間の目安
1. 正社員で転職 20代/時間が取れる/収入を一時的に落とせる ポートフォリオ、面接力 学習6ヶ月+活動3ヶ月
2. 事業会社の兼務ポジション 前職の業界知識がある/30〜50代 業界知識+基本スキル 学習4〜6ヶ月+活動
3. 副業から 収入を止められない/家庭がある 実績を作る継続力 1〜2年

何をどこまで学ぶ必要があるか

ここが、いちばん情報が錯綜するところだと思います。実務に入る最低ラインとして必要になるものを挙げます。

デザインツール。 Illustrator、Photoshop、Figma。Figmaは近年のWeb制作の現場では標準的に使われるようになっています。

コーディング。 HTML、CSS。JavaScriptとjQueryは、最低限の読み書きができれば入口としては足ります。ゼロから書ける必要は、デザイナー職なら必ずしもありません。

デザイン理論。 配色、フォント、レイアウトの構成。ここを「センス」で片付けないことが重要です。理論があるので、学べば説明できるようになります。仕事で求められるのは「なぜそうしたか説明できるデザイン」です。

レスポンシブデザイン。 スマートフォンでの表示は、いまや先に考えるものです。

WordPress。 中小企業や地域のサイトでは、いまだに圧倒的に使われています。千葉県内で働くことを考えるなら、優先度は高い。

そして、説明する力。 企画書、プレゼン、ヒアリング。これは技術ではありませんが、実務では毎日使います。未経験からの転職で差がつくのは、実はここです。

逆に、最初から手を広げすぎなくていいものもあります。凝ったアニメーション、複雑なJavaScript、フレームワーク。必要になってからで間に合います。

ポートフォリオで、採用側が実際に見ているところ

未経験の応募者のポートフォリオは、正直なところ、どれも似た構成になりがちです。自主制作のサイトが数本、架空のカフェやサロンのLPが数本。

その中で見られているのは、作品の見た目の完成度だけではありません。

1. 説明できるかどうか。 なぜこの色なのか、なぜこの順番で情報を並べたのか、誰に向けたのか。感覚で決めたものは説明できません。面接で「なんとなく」が続くと、実務で判断できない人だと見なされます。

2. 他人の要望から作ったものがあるか。 自主制作ばかりだと、「自分が作りたいものを作れる」ことしか示せません。実案件、クライアントワーク、あるいは知人の店のチラシでも構いません。他人の要望を形に翻訳した経験が1つ入ると、話が変わります。

3. 方向性が読み取れるか。 ジャンルの違う作品を手当たり次第に並べるより、行きたい業界のものを1本作り込むほうが伝わります。

4. 直せるかどうか。 面接でフィードバックをもらったときに、「なるほど」で終わるか、その場で改善案を出せるか。ここは意外と見られています。

実際の卒業生がどんな作品を持って進んだかは、卒業生インタビューの一覧にまとめています。

面接で聞かれること

未経験からの転職面接で、実際によく出る質問を挙げておきます。答えを用意しておくと、当日の負荷がまったく違います。

  • なぜ前職を辞めて(辞めようとして)、この業界を目指すのですか
  • この作品で、いちばん悩んだところはどこですか
  • なぜこの色・このフォントにしたのですか
  • クライアントの要望と、自分の作りたいものがぶつかったらどうしますか
  • 作ったあとで、直すとしたらどこですか
  • 前職の経験で、この仕事に活かせると思うことは何ですか
  • 分からないことが出たとき、どうやって解決していますか

最初の質問は、前職を悪く言わずに答えられる形にしておいてください。「前の職場が嫌だった」から入ると、次も同じ理由で辞めると思われます。

最後から2番目の質問は、30代以降の方にとってはいちばんの武器になります。前職の経験を捨てて「まっさらな未経験」として勝負しようとすると、年齢が上がるほど不利になる。逆に、前職を掛け合わせる形で答えられると、若い応募者にはない価値になります。

学ぶ手段の比較——独学・職業訓練・オンライン・通学

学習方法には選択肢があります。費用だけで選ぶと後悔しやすいので、性質を並べます。

手段 費用の目安 強み 弱み 向いている人
独学(書籍・無料教材) 数千〜数万円 費用が安い/自分のペース 質問できない/何が分からないか分からない 自走できる人/まず適性を試す段階
ハローワークの職業訓練 原則無料(テキスト代等は自己負担) 費用負担が軽い 開講時期・定員・対象条件に制約 条件が合い、時期を待てる人
オンライン完結型スクール 十数万〜数十万円 場所を選ばない/比較的安価 質問しない人が静かに脱落する 自分から質問できる人
通学型スクール 30〜60万円台 同じ場所に相談相手がいる/実案件の機会 費用が高い/通学時間が必要 一人だと止まる人/実績を作りたい人

職業訓練については、対象コースや条件、開講時期が地域と時期によって変わります。最寄りのハローワークで直接確認してください。 インターネット上の情報は古くなっていることが多く、また雇用保険の加入状況によっても使える制度が変わります。

選び方の目安を書いておきます。

まず適性を確かめたいなら、独学から。 これは本気で勧めます。無料の学習サイトと数千円の書籍で、HTMLとCSSで簡単なページを作るところまでは行けます。ここで「面白い」と思えるかどうかを確かめてから、数十万円を払うかどうかを決めるほうが合理的です。

費用を最優先するなら、職業訓練を先に確認する。 条件が合えば、負担は大きく変わります。

一人だと止まる自覚があるなら、通学型。 独学が続かない理由の大半は、難易度ではなく孤独と、詰まったときに聞ける相手がいないことです。ここに費用を払う価値があるかどうかは、自分の性格で判断してください。

年代別に、力の入れどころが変わる

同じ「未経験」でも、年代によって取るべき戦い方が違います。

20代

正社員としての転職がいちばん通りやすい年代です。ポートフォリオと熱量で押せます。前職の業界知識はまだ薄いので、そこに頼る必要もありません。時間が取れるなら、6ヶ月集中して学び、そのまま活動に入るのが最短です。

30代

ここから、前職の掛け合わせが効き始めます。「未経験のWebデザイナー」として20代と競うと不利ですが、「〇〇業界を知っていて、作れる人」になると競合が激減します。ポートフォリオも、前職の業界に関係するものを1本入れておくと話が早い。

40代以降

正社員での即転職にこだわらないほうが、結果的に早いことがあります。副業から実務経験を積む、あるいは今の職場でデザインを使うポジションに移る。収入を維持したまま実績を作り、通用する手応えが出てから本業を移す。遠回りに見えて、折れにくい道です。

そして、40代には20代が持っていないものがあります。相手の状況を読む力、段取りを組む力、締切を守る習慣、そして業界の言葉。これらは教材では短期間に身につきません。

スクールを使うべきでない人

正直に書きます。次に当てはまる方は、スクールに数十万円を払う前に、別の選択肢を検討したほうがいいと思います。

1. まだ適性が分からない方。 HTMLとCSSを少し触ってみて、面白いと思えるかどうか。数千円で確かめられることに、先に数十万円を払う必要はありません。

2. 週に使える時間が5時間を下回る方。 受講期間を延ばすことはできますが、それでも厳しい。時間が作れる見込みが立ってから始めるほうが、費用が無駄になりません。

3. 期限を切って転職を確約してほしい方。 多くのスクールは、就職・転職のサポートはしますが、結果をお約束する仕組みではありません。返金の条件が明記された設計を求めるなら、そういうサービスを選んだほうが期待とずれません。

4. 質問せずに一人で進めたい方。 通学型の価値の相当部分は「相談できる相手が同じ場所にいる」ことです。それを使わないなら、オンライン教材のほうが安く済みます。

5. 職業訓練の条件に合う方。 費用負担が大きく変わります。時期を待てるなら、先に確認する価値があります。

デジタルハリウッドSTUDIO千葉で学ぶ場合

上記を踏まえたうえで、通学型を検討される場合の情報です。主なコースは次のとおりです(すべて税込・2026年8月時点)。

コース 受講期間 受講料 内訳
Webデザイナー専攻 6ヶ月 572,000円 入学金55,000円/受講料385,000円/設備・教材費132,000円
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス 6ヶ月/就転職パック10ヶ月 423,500円〜 入学金・受講料・設備費の合算
グラフィックデザイン講座 4ヶ月 319,000円 入学金33,000円/受講料187,000円/設備・教材費99,000円
動画クリエイター専攻 4ヶ月 445,500円 入学金55,000円/受講料275,000円/設備・教材費115,500円

受講料は、給付金で最大80%が戻る場合があります

デジタルハリウッドの一部の講座は、経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に認定されています。支給要件を満たして所定の手続きをし、講座を修了すると、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金として教育訓練経費の最大80%(上限640,000円)が支給されます。

対象コース 定価(税込) 実質料金(最大80%の給付を受けた場合)
Webデザイナー専攻 572,000円 220,000円
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス キャリアデザインプログラム 423,500円 190,300円
動画クリエイター専攻 445,500円 181,500円
グラフィックデザイン講座 319,000円 143,000円

⚠ 動画ディレクター専攻と Claude Code × Designer Bootcamp は、この制度の対象ではありません。給付の対象になるのは入学金と授業料で、設備・教材費やソフトウェアの購入費は含まれません。また、雇用保険の被保険者である(あった)ことなどの支給要件があり、受講開始の2週間前までにハローワークでの手続きが必要です。ご自身が対象になるかは、住民票のある地域を管轄するハローワークで必ず確認してください。対象講座・支給要件・申請の流れはReスキル講座と給付金のページにまとめています。

支払いは一括(銀行振込)または分割(学費ローン)から選べます。給付金・支援制度については、Reスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)と経済産業省リスキリング支援事業の対象講座がありますが、対象コースは講座によって異なり、支給率や要件も変わります。条件を満たすと受講料の一部が支給される仕組みですので、適用条件は個別カウンセリングでご確認ください。

千葉から通う場合に関係する点をまとめておきます。

  • 校舎はJR千葉駅東口から徒歩5分、京成千葉中央駅東口から徒歩2分
  • 受講期間は最大1年間。6ヶ月で終わらなくても続けられる
  • 教室通学とオンラインの併用が可能。チャットでの質問もできる
  • 約40名のサポートスタッフによるマンツーマン対応
  • 在学中に千葉県内の実案件へ手を挙げる機会がある
  • どんな講師がいるかは講師・スタッフの一覧で確認できる

都内のスクールと比べる場合は、往復の通学時間を計算してみてください。片道1時間の差は、6ヶ月で数十時間になります。その時間は、そのまま学習か、家族と過ごす時間に回せます。

次の一歩

この記事で整理した順番をもう一度まとめます。

  1. 働く場所を決める(都内 or 千葉県内)
  2. 入り方を決める(制作会社 / 事業会社の兼務 / 副業から)
  3. 前職の掛け合わせ方を言葉にする
  4. まず独学で適性を確かめる
  5. 職業訓練の条件に合うかをハローワークで確認する
  6. そのうえで、学習手段を選ぶ
  7. ポートフォリオは「説明できる作品」を2本
  8. 面接で聞かれることに、先に答えを用意する

1と2が決まっていない状態でスクールを選ぶと、卒業のタイミングで迷います。逆に、ここが決まっていれば、学ぶ内容も、作るポートフォリオも、応募先も自然に絞られます。

迷っている段階でも、無料説明会では「そもそもスクールに通うべきか」から一緒に考えます。独学や職業訓練のほうが合いそうな方には、そう申し上げます。所要1.5〜2時間、来校でもオンラインでも受けられ、持ち物は不要です。時間が取りづらい方は、予約フォームのコメント欄に「カジュアル説明会希望」と記入いただければ30分のカジュアル説明会も用意しています。

前職を「掛け合わせる」とは、具体的にどういうことか

この記事で何度か「前職を掛け合わせる」と書きました。抽象的なので、具体例に落とします。

介護・福祉から。 介護施設、訪問看護、デイサービスの事業所は、いまWebでの発信を必要としています。利用者本人ではなく、その家族が検索して比較する。そのとき何を不安に思うかを体感で知っている人が作るサイトは、外注先が作るものとは中身が変わります。「見学の流れ」「料金の内訳」「スタッフの顔」——どれを上に置くべきかが分かる。

飲食・小売から。 店のSNS運用、メニュー撮影、店頭POP、テイクアウトのページ。現場を知っていると、忙しい時間帯に更新できない前提で運用設計ができます。「毎日投稿しましょう」と提案する外注先は、現場を知りません。

製造・物流から。 BtoBのサイトは、いま作り手が足りていません。技術的な内容を、専門用語を保ったまま分かりやすく整理する仕事は、業界を知らないと手が出ない。図面や工程の話が通じるだけで、打ち合わせの速度が変わります。

教育・保育から。 園や学習塾のサイト、保護者向けのお便り、募集のチラシ。保護者が何を心配するかを知っている人が作れます。

事務・総務から。 社内資料、申請書類、掲示物。「読む人が迷わないように情報を並べる」作業は、すでに日常的にやっているはずです。そこにデザインの理論が入ると、作れるものの質が一段変わります。この場合、転職せずに今の職場で活きることもあります。

共通しているのは、「その業界の人が何に困っていて、何を不安に思うか」を体感で知っているという一点です。これは教材では手に入りません。そして、Webの仕事の中身は突き詰めると「相手が迷わないように、必要な情報を必要な順番で置く」ことなので、そのまま接続します。

面接では、この接続を自分の言葉で説明できるかどうかが効きます。「前職は関係ないので、一から頑張ります」ではなく、「前職でこういう場面を見てきたので、この業界向けの制作ではここが分かります」と言えること。同じ経歴でも、前者と後者では評価がまったく違います。

学習を始めてから、最初につまずくところ

未経験からの学習で、多くの人が同じところで止まります。先に知っておくと、そこで「自分には向いていない」と結論を出さずに済みます。

1. 「0からデザインを考える」ところ。 ツールの操作は、手順を覚えれば動きます。難しいのは、白紙の状態から何を作るか決めることです。ここで止まる人はとても多い。対処法は、参考になるサイトを大量に見て、要素を分解する癖をつけること。いきなり生み出そうとしないことです。

2. コーディングで、思ったとおりに配置されない。 CSSのレイアウトは、最初は必ず混乱します。ここは理屈を1回ちゃんと通すと抜けます。試行錯誤で乗り切ろうとすると、いつまでも自信が持てません。

3. 中間課題あたりで、規模に潰される。 小さい制作物はできても、ページ数が増えた瞬間に管理できなくなる。これは設計の問題なので、相談して型を教わるのが早いところです。

4. 卒業制作のテーマが決まらない。 ここで数週間失う人がいます。行きたい業界が決まっていれば、テーマは自然に決まります。分岐1と分岐2を先に決めておく価値は、ここにもあります。

5. 学び終わったあと、手が止まる。 課題という締切がなくなり、見てくれる人もいなくなる。3ヶ月経つと操作から思い出すことになり、半年経つと履歴書に書けない状態になります。学習が終わる前に、次に何を作るかを決めておいてください。

この5つのうち、1・3・5は一人だと抜けにくいところです。逆に言えば、ここに相談相手がいるかどうかが、通学型に費用を払う価値があるかどうかの判断軸になります。

転職活動を始めるタイミング

「学び終わってから活動を始める」と考えている方が多いのですが、実際には少し早めに動き出したほうがうまくいきます。

卒業の2〜3ヶ月前から、求人を見始める。 応募するためではなく、求められている条件を知るためです。「Figmaが使えること」「WordPressの更新経験」といった要件が繰り返し出てくるなら、卒業制作でそこを触っておけば間に合います。学び終わってから求人を見て、足りないものに気づくと、そこからまた数ヶ月かかります。

ポートフォリオは、卒業制作を待たずに形にし始める。 作品が1本しかない状態で卒業を迎えると、そこから作り足すことになります。中間課題の時点で、公開できる形に整えておく。

面接の練習を、応募の前にやる。 第一志望に最初に応募するのは避けたほうがいい。作品の説明は、実際に人に話してみないと固まりません。キャリアセンターや担当スタッフに、一度話を聞いてもらってください。

ただし、応募そのものは焦らない。 ポートフォリオが整っていない状態で数十社に出しても、通過率は上がりません。準備ができてから、絞って出すほうが結果が出ます。

千葉県内で探す場合は、求人の総数が都内より少ないぶん、いい求人が出るタイミングを逃さないことが重要になります。だからこそ、早めに見始める価値があります。

お気軽に説明会にお越しください

オンラインでも可 説明会予約をする

「未経験でも授業についていける?」

「仕事と両立できるか不安…」

「一人だと、続かない気がする…」

説明会で、カリキュラムの詳細から卒業後のキャリアまで、
担当者が丁寧にご説明します。
無理な勧誘はありません。

無料説明会の様子
人気コースを無料で体験する