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どの専攻を選ぶか|Web・動画・グラフィックの分け方

文:西脇 靖紘

スクールのコース一覧を見て最初に手が止まるのが「どの専攻を選べばいいのか分からない」という段階です。Webデザイナー、動画クリエイター、動画ディレクター、グラフィックデザイン。名前だけ並べられても、自分がどれに当てはまるのかは判断できません。

説明会でもこの質問が多く出ます。話を聞くと、コース名で迷っているのではなく「何を作れるようになりたいのか」がまだ言葉になっていないだけ、というケースがほとんどです。

この記事では、千葉駅前でスクールを運営している立場から、専攻を「卒業後に何ができるようになるか」「誰に何を売れるようになるか」で分け直します。結論を先に書くと、決め手になる分かれ道は3つです。作りたいものは動いているか、止まっているか。それは紙に載るか、画面に載るか。そして自分で手を動かしたいのか、人に指示したいのか。この3つに答えるだけで、選択肢は1つか2つまで絞れます。

コース名ではなく「手元に何が残るか」で見る

「Webデザイナー」「動画クリエイター」は職種名であって、スキル名ではありません。会社によって任される範囲が違うので、名前を見比べても自分に必要かは分かりません。見るべきは、修了時に手元に何が残るかと、それを買う人が誰かの2つです。

Webサイトを買うのは事業会社や個人事業主、動画を買うのは広告やSNSで発信したい会社、チラシやパンフレットを買うのは店舗・イベント・自治体です。同じ「デザインの仕事」でも営業先も単価も違います。以下の分岐は、この2つを先に決めるためのものです。

質問1|作りたいものは、動いているか止まっているか

いちばん大きな分かれ道です。頭の中の「作ってみたいもの」が時間の流れを持っているかで考えます。

再生ボタンを押すと何かが起きるもの、つまり動画・アニメーション・SNSのショート動画は動いているものです。一枚の絵として完成していて見る人が自分のペースで読むもの、つまりチラシ・ポスター・名刺、そしてWebサイトの各ページは止まっているものです。

「両方やりたい」方は多いのですが、最初の半年で両方に手を出すと、どちらも中途半端なところで受講期間が終わります。先に学んだほうを仕事の入口にし、そこから二つ目を足すほうが現実的です。

質問2|紙か画面か、作る側か決める側か

「止まっているもの」を選んだ方は、次に紙に載るか、画面に載るかで分かれます。紙に載るものは印刷して終わりで、色の出方や断裁の余白まで後から直せない前提でつくります。画面に載るものは公開してからが始まりで、スマートフォンとパソコンで見え方が変わり、あとから更新できるようにつくる必要があります。だから「デザインする」だけでなく、それをブラウザで動く形に組む作業がセットになります。この「組む」部分がコーディングで、Webの学習で最初のヤマです。「デザインは好きだがコードは触りたくない」という方は、紙側から入るほうが向いていることが多いです。

「動いているもの」を選んだ方は、自分で作りたいのか、人に指示したいのかで分かれます。自分で撮って編集して納品したいなら「作る人」で、スキルがそのまま単価になります。企画を立て、撮影や編集を人に任せて品質と納期を管理したいなら「決める人」です。編集ソフトの前に座り続ける必要はない代わりに、「何を作るべきか」を説明できる力が要ります。すでに広報や販促を担当し、外注先に発注する側にいる方は後者が今の仕事に直結します。

2つの質問を、コースに当てはめる

ここまでの分岐を、デジタルハリウッドSTUDIO千葉のコースに当てはめると次のようになります。期間と受講料は税込・2026年8月時点の掲載額です。

コース 期間 受講料(税込) 修了時に手元に残るもの 主な買い手
Webデザイナー専攻 6ヶ月 572,000円 公開できるWebサイト 事業会社・制作会社・個人事業主
主婦・ママクラス 6ヶ月/就転職パック10ヶ月 サイト非掲載 公開できるWebサイト 同上
動画クリエイター専攻 4ヶ月 445,500円 撮影・編集した動画 広告・SNS発信をする会社
動画ディレクター専攻 3ヶ月 385,000円 企画と進行の実績 発注側にいる企業・団体
グラフィックデザイン講座 4ヶ月 319,000円 印刷物のデザイン 店舗・イベント・自治体

受講料は、給付金で最大80%が戻る場合があります

デジタルハリウッドの一部の講座は、経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に認定されています。支給要件を満たして所定の手続きをし、講座を修了すると、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金として教育訓練経費の最大80%(上限640,000円)が支給されます。

対象コース 定価(税込) 実質料金(最大80%の給付を受けた場合)
Webデザイナー専攻 572,000円 220,000円
Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス キャリアデザインプログラム 423,500円 190,300円
動画クリエイター専攻 445,500円 181,500円
グラフィックデザイン講座 319,000円 143,000円

⚠ 動画ディレクター専攻と Claude Code × Designer Bootcamp は、この制度の対象ではありません。給付の対象になるのは入学金と授業料で、設備・教材費やソフトウェアの購入費は含まれません。また、雇用保険の被保険者である(あった)ことなどの支給要件があり、受講開始の2週間前までにハローワークでの手続きが必要です。ご自身が対象になるかは、住民票のある地域を管轄するハローワークで必ず確認してください。対象講座・支給要件・申請の流れはReスキル講座と給付金のページにまとめています。

受講料は入学金・受講料・設備教材費の合計です。金額を並べると安い順に見えますが、期間が違うので単純比較にはなりません。

主婦・ママクラスは、カリキュラムはWebデザイナー専攻と同じ内容を、生活リズムに合わせて進められる形にしたクラスです。担任のトレーナー自身がこのクラスの卒業生です。日中に動ける時間が限られる方は、こちらから見てください。

Webデザイナー専攻・動画クリエイター専攻・グラフィックデザイン講座は、経済産業省リスキリング支援事業の対象講座です。条件を満たすと受講料の一部が支給されます。動画ディレクター専攻は現時点で対象に含まれていません。適用条件は変わることがあるため、個別カウンセリングでご確認ください。

すでに仕事で作っている人には、別の入口がある

ここまでは「これから作れるようになる人」向けの話です。すでに現場で手を動かしている方や、社内に発信担当を置く法人の方には別の入口があります。

現役のデザイナーや卒業生で「デザインはできるが実装で止まる」という方はClaude Code × Designer Bootcamp(全6回・3ヶ月)です。修了時に、自分で作ったWebサイトを1本公開している状態を目指します。事前収録の録画講義とSlackでの1対1の伴走を組み合わせた形で、個人プランと法人プランがあります。

社内の資料やSNSを外注せず自分たちで整えたい法人の方はCorporate Design Literacy(Canva法人研修)です。ツールの操作を覚えて終わりにせず、資料・SNS・広告・ブランドの4本柱で社内に定着するところまで伴走します。規模に応じて設計するため費用は要相談です。このほか自治体向けの生成AI研修などもあり、全体はコース一覧にまとめています。

当校の専攻を選ばなくていい人

正直に書きます。次に当てはまる方は、いま当校の専攻に申し込む必要はありません。

  • 作りたいものが1つだけ決まっている方。「自分の店のチラシを年に数回作りたい」だけなら、4ヶ月の講座は過剰です
  • 3D・ゲーム・イラストを本業にしたい方。当校の開講は上記のコースです。専門にしているところを探すほうが早いです
  • 週に数時間を半年間確保できる見込みが今はない方。自分のペースで進められる形式ですが、ゼロ時間では進みません
  • 「とりあえず全部」で決めている方。全部に手を出すと、どれも人に見せられる水準に届かないまま期間が終わります

説明会でこう申し上げることは実際にあります。合わないまま入っても、途中で止まってしまうからです。

どれも決められない人は、決めなくていい

ここまでの分岐をたどっても絞れない方は一定数いらっしゃいます。優柔不断だからではなく、まだ現物を見ていないからです。編集ソフトもIllustratorも触らずに「どちらが好きか」を答えるのは無理があります。進め方は2つです。

ひとつは、無料の個別カウンセリングで実際の授業を体験してから決める方法です。所要1.5〜2時間、来校でもオンラインでも構いません。実際の授業を体験し、施設をご覧いただき、そのうえで1対1でコースの話をする順番です。持ち物は不要で、「そもそもスクールに通うべきか」の段階から相談できます。時間が取れない方は30分のカジュアル説明会もあり、予約フォームのコメント欄に「カジュアル説明会希望」とご記入ください。

もうひとつは、期間の短いコースから試す方法です。3ヶ月の動画ディレクター専攻や4ヶ月のグラフィックデザイン講座は、6ヶ月の専攻より早く区切りが来ます。まず1本作り切ってから次を足すかを決める順番でも遅くありません。

どちらの場合も、決める前に一度無料説明会・個別カウンセリングで現物を見てください。文字情報だけで半年分の時間の使い道を決めるのは、いい買い物になりにくいです。

もうひとつ、専攻選びでは意識されにくいのに修了後に効く軸があります。在学中に、練習課題ではない仕事を経験できるかどうかです。

当校では、千葉都市モノレールの公式Webサイト、香取市の名刺デザイン、長南町の地域情報サイトなど、実際に納品する制作物に講師のサポートを受けながら参加できます。詳しくはクライアントワーク実績をご覧ください。

この経験があると、面接や商談で見せられるものが「課題」ではなく「納品物」になります。場所はJR千葉駅東口から徒歩5分、千葉中央駅東口から徒歩2分です。

まとめ|順番を間違えないこと

専攻選びは次の順番で考えると迷いにくくなります。

  1. 作りたいものが動いているか、止まっているかで半分に割る
  2. 止まっているなら紙か画面か、動いているなら作る側か決める側かで、もう一度割る
  3. 残った選択肢の期間と費用を、生活のスケジュールに当てる
  4. それでも決まらないなら、現物を触ってから決める

コース名から入ると迷い続けますが、成果物から入れば数問で絞れます。迷っている段階のままで構いませんので、判断材料を揃えるところから一緒にやらせてください。

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