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研修/ワークショップ

県職員のみなさま向け|DX企画力向上講座(行政DX×生成AI)

講義の様子
クライアント
自治体様(県職員向け研修)
制作物
2日間の実践研修プログラムの設計・運営(35名・8班)
領域
研修/ワークショップ
期間
2日間

県職員のみなさまに向けた、2日間の実践研修プログラムです。「住民視点の課題発見 × デザイン思考 × 生成AI」を組み合わせ、企画を考えて終わりではなく、実際のDXプロジェクトとして一歩動かせる状態を目指す設計にしました。参加は35名、8班です。

講座の設計コンセプト。「デザイン思考」「生成AIの基礎スキル」「行政課題のDX(考え方・思考法)」の3つを重ねる
講座の設計コンセプト。「デザイン思考」「生成AIの基礎スキル」「行政課題のDX(考え方・思考法)」の3つを重ねる

1|研修の前にあった、3つの声

プログラムは、事前に伺った次の困りごとから逆算して組み立てました。

  • 現場の業務が忙しくて、DXまで手が回らない
  • 住民の困りごとを把握しても、企画に落とし込むのが難しい
  • 生成AIを活用したいが、行政業務のどこで役立つのかイメージできない

3つとも、「知識が足りない」ではなく「手順が分からない」という種類の困りごとです。だから座学ではなく、手を動かして企画を1本通す形にしました。

講義の様子。8班に分かれてグループワークを進めていく
講義の様子。8班に分かれてグループワークを進めていく

2|Day1 ─ 生成AIを使う前に、AIと人間の役割を分ける

初日の最初のワークは、生成AIと人間それぞれの強みを参加者自身に挙げてもらうことでした。出てきた答えはこうです。

生成AIの強みは「量」と「速度」。人間の強みは「文脈を理解して、判断する力」。

生成AIは無限に案を出せる。そのなかからどれを選び、どう進めるかを決めるのは人間である。 ここを最初に共有しておくと、そのあとのワークでAIの使い方に迷いがなくなります。

デザイン思考を、県政に置き換える

デザイン思考の5ステップ。共感 → 問題定義 → アイデア創出 → プロトタイプ → テスト
デザイン思考の5ステップ。共感 → 問題定義 → アイデア創出 → プロトタイプ → テスト

デザイン思考は、デザイナーが業務で使う思考プロセスを、課題解決の思考法として使うものです。

行政の企画は、放っておくと「制度」「予算」「前例」から発想が始まります。それが悪いのではなく、順番の問題です。先に住民の困りごとから入って、制度と予算はあとから合わせにいく。「この方は何に困り、どんな不安を抱えているんだろう?」という視点から掘り下げると、住民が本当に求めている真のニーズが見えてきます。

住民の困りごとブレスト ─ 各チーム最低50個

付箋を使った困りごとの書き出し。各チーム最低50個がミッション
付箋を使った困りごとの書き出し。各チーム最低50個がミッション

実践ワークのテーマは「住民の困りごとを書き出す」。各チーム最低50個というミッションでしたが、実際はそれを大きく超える本音が出ました。

  • 情報がどこにあるかわからない
  • 申請のたびに同じ紙を何枚も書かされる
  • 高齢者がオンライン申請を使いこなせない
  • 役所に行く時間がない

現場をよく知る職員だからこそ出せる視点が並びました。

出てきた付箋を壁に貼り、カテゴリ別に整理する
出てきた付箋を壁に貼り、カテゴリ別に整理する

出た付箋を壁に貼ってカテゴリ別に整理すると、「情報迷子」「移動の壁」「申請地獄」といった、行政現場を象徴するユニークなカテゴリ名が誕生しました。名前がつくと、課題は初めて共有できるものになります。

ペルソナとヒーローズジャーニー

ヒーローズジャーニーの解説資料。物語の型を使って住民の1日を描く
ヒーローズジャーニーの解説資料。物語の型を使って住民の1日を描く

選んだ課題の当事者となるペルソナを設定します。どんな仕事をしているか、家族構成は、1日の流れは、どんな瞬間に困っているか。

そのうえで、住民の1日を物語として描く「ヒーローズジャーニー」に取りかかりました。ドラマや映画制作の現場でも使われる手法です。数字や項目だけでは捉えきれなかった住民の心情が、ストーリーにすることで一気に理解しやすくなります。 イラストを取り入れる班もありました。

Day1の流れ。困りごとを出す → 優先課題を決める → ペルソナ設定 → 心の流れを深掘り → アイデア出し
Day1の流れ。困りごとを出す → 優先課題を決める → ペルソナ設定 → 心の流れを深掘り → アイデア出し

1日目で見えてきたのは、「課題解決は、テクノロジーの前に他者への理解から始まる」ということでした。

3|Day2 ─ 生成AIを「考える道具」として使いこなす

2日目のテーマはチューニング力です。

大切なのは「AIに正解を出してもらうこと」ではなく、目的に合わせてAIをチューニングする力。

実現したい目的やターゲットに合わせて、出力したものを調整していく。この前提のもとで、1日目に考えた企画をAIとともにブラッシュアップしていきました。

具体的には、ペルソナとストーリーをAIに読み込ませ、「見落としている視点」「他に考えられる困りごと」を出させる使い方です。住民像が立体的になり、職員だけでは気づきにくい根本原因が浮かび上がってきました。

最終プレゼンテーション

2日間の集大成となる各班の最終プレゼンテーション
2日間の集大成となる各班の最終プレゼンテーション

テーマは子育て・交通・医療・移動・安全と多岐にわたりました。発表例です。

  • 子育て世帯の悩みを、DX×施設で総合的に解決する企画
  • デジタル自治体「e-yo(イーヨ)」建国計画
  • AIによる小児患者受診相談 ― 保護者向けサポートシステムの提案
  • 交通難民 ―「遠回り 愛の憂鬱」―

どの企画にも共通していたのは、「便利そうだから」「新しい技術だから」ではなく、「この人は、なぜ困っているのか」という住民視点から丁寧に組み立てられていることでした。

住民の1日の行動と感情を追い、どの場面で困りごとが生まれているのか、既存の制度ではなぜ解決しきれていないのかを言語化したうえで、DXやAIを手段として組み込む。結果として「すぐにでも実証してみたい」「現場で実際に使うイメージが湧く」と感じられる、具体性の高い企画が数多く生まれました。

4|研修後のアンケート結果

研修が「スキルの習得」を超えて、「意識の変容」と「実践への意欲」を生んだことが数字に出ました。

  • 満足度 4.5/5.0
  • 推奨度 82%(他部署へ推薦したい)
  • 実践意欲 82%(明日から自分の業務でも活かしたい)
  • 役割意識の変化 89%
  • 93% が続編への参加に意欲(「はい」または「検討したい」と回答)
参加者の声。AIが「業務効率化ツール」から「思考を整理し、新たな視点をもたらす相談相手」へ
参加者の声。AIが「業務効率化ツール」から「思考を整理し、新たな視点をもたらす相談相手」へ

これまでは、AIは情報収集など業務効率化のための便利な道具だと認識していましたが、本研修を受けて、業務改善や企画をまで構造化できるツールであることを初めて知りました。

「デザイン=設計」という考えをもとに、住民ニーズに寄り添った企画立案の重要性を改めて学んだ。

生成AIの「わからない」が「わかる」ようになりました。未知のAI問題が理解できて、プロンプト、ペルソナって何?が分かるようになったことは大きな一歩と感じました。

5|この研修が、当校でできる理由

デザイン思考の研修も、生成AIの研修も、それぞれ提供している会社はたくさんあります。この2つを、実際に手を動かすクリエイターの現場感覚とつなげて出せるところが、教育機関である当校の立ち位置です。

講師は3名で構成しました。

  • 地域で自治体・企業とプロジェクトを回しているコミュニティマネージャー
  • 日本タイポグラフィ協会 正会員のデザイナー(書体に関するワークショップ・セミナーを定期開催)
  • 企業の経営層・実務担当者向けに生成AI活用支援を行う講師(これまでに1,500名以上の受講生をサポート)

生成AIに頼るだけでは、議論は表面的なものにとどまります。まず人が住民の声に向き合い、課題の本質を考え抜く。そのうえで生成AIを壁打ち相手として、企画を何度も磨き直す。 企画の軸がしっかりしていれば、生成AIは単なる便利ツールではなく、本当に解決したい課題に近づくための強力なパートナーになります。

研修プログラムの構成

  • Day1:生成AIと人間の役割整理 → デザイン思考の基礎 → 住民の困りごとブレスト(各班50個以上)→ カテゴリ整理 → ペルソナ作成 → ヒーローズジャーニー
  • Day2:前日の振り返り → 生成AIのチューニング力 → AIを使った企画のブラッシュアップ → 最終プレゼンテーション

ご相談について

自治体・公的機関・教育機関・企業のみなさま向けに、行政DX研修/生成AIリテラシー講座/デザイン思考ワークショップを、目的に合わせてカスタマイズして提供しています。

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このページについて:研修の内容・参加人数・アンケート結果は当校の実施記録によります。実施主体の名称・契約条件・費用は掲載していません。

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