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エディトリアル/取材・執筆/動画

千葉県香取市様|発酵文化魅力発信プロジェクト(広報誌の取材・記事制作)

秘書広報課シティプロモーション推進室の方から、市の発酵文化を学ぶところから始まった
クライアント
千葉県香取市様(秘書広報課 シティプロモーション推進室)
制作物
市広報誌に掲載する記事の取材・執筆、取材動画
領域
エディトリアル/取材・執筆/動画
期間
2024年6月(取材4日間・6社)

千葉県香取市様の「第14回 全国発酵食品サミット inかとり」(2024年10月26〜27日開催)に連動した、市内の発酵関連企業の魅力発信プロジェクトです。市の広報誌に掲載する記事のための取材を、受講生・卒業生のチームが担当しました。

香取市役所でのヒアリング会。秘書広報課 シティプロモーション推進室の方から、市の発酵文化を学ぶところから始めた
香取市役所でのヒアリング会。秘書広報課 シティプロモーション推進室の方から、市の発酵文化を学ぶところから始めた

デザインではなく、取材と記事づくり

当校のクライアントワークのなかでも、この案件は性格が違います。成果物はチラシでもWebサイトでもなく、広報誌に載る記事です。

そのためチームを2つに分けました。

  • インタビュー取材をするチーム
  • その情報をもとに、広報誌に載せる記事を制作するチーム

デザインの前に、そもそも何を聞き出すか。聞いた話のどこを残すか。情報を「作る」ところから関わるのが、この案件の中身です。

始まりは1冊の情報誌だった

プロジェクトのきっかけは、当校の運営母体が発行していた就職情報誌が、香取市役所シティプロモーション推進室の室長の目に留まったことでした。「香取市 × STUDIO千葉のクリエイティブで地域活性化に貢献する」という枠組みが、そこから始まっています。

香取市様とは名刺デザインコンテストでもご一緒していたため、ヒアリング会は最初から和やかな雰囲気で進みました。

まず、香取市の「発酵」を学ぶ

ヒアリング会では、市の歴史から入りました。

かつて香取市は江戸との物流の中継地として栄え、文化・経済の中心地でした。江戸へ食糧を供給する一大穀倉地帯として、米作、味噌、醤油、日本酒の醸造業が盛んに行われていた土地です。

ところが時代とともに衰退し、当時35軒あった酒蔵は、現在2軒まで減少。 若者も市外に出て、人口も減少傾向にある。

この状況を変えるための地域づくりの一環として、今回のプロジェクトがありました。「発酵」を、過去の遺産ではなく現在進行形の産業として見せ直す。 これが記事の狙いです。

循環型社会のモデルが動いている

ヒアリング会で紹介されたのが、香取市ゆかりの3社が協業してクラフトビールを醸造する取り組みでした。

  1. 伊能忠次郎商店様から出たビール粕
  2. 金沢バイオ研究所様が肥料にし
  3. ザ ファーム様がその肥料でホップを栽培し
  4. 伊能忠次郎商店様がそのホップでビールを作る

地域で発生する有機物を良質な肥料にして土に戻し、また栽培・加工へ。取材対象そのものが、記事の構造を教えてくれた案件でもありました。

4日間、6社を回る

6月16日 香取市役所でヒアリング会&現地ツアー
6月19日 岩立本店様、青柳食品様
6月20日 芳源マッシュルーム様、馬場酒造様、伊能忠次郎商店様
6月21日 酢之宮醸造所様

芳源マッシュルーム様 ─ 香取市は生産量日本一

始まりは50〜60年前。稲刈りした藁を発酵させ、米の裏作として秋から冬に栽培していたのが起こりです。銚子の缶詰会社から利根川の南北へ普及し、1974〜75年がピーク。当初はアメリカへの輸出向けで、1970年の大阪万博をきっかけに日本人も食べるようになりました。当時は「西洋まつたけ」と呼ばれていたそうです。

見学会では、発酵だけでなく出汁のうま味についての質問も出ました。マッシュルームはうま味成分のグアニル酸を多く含み、和洋中どの料理とも相性がいい。取材する側が本気で興味を持つと、質問が変わる。 記事の質は、この段階でほぼ決まります。

馬場酒造様 ─ 一年分をまとめて仕込む

見学しながらのインタビューでした。一年分の酒をまとめて作るため、毎回それなりのプレッシャーがあること。近年の気候変動で調整が難しくなっているが、これまでの経験値でカバーできていること。

酒は米を、みりんはもち米を削る。削ったものは米粉や団子粉になり、絞った粕からは焼酎を作る。捨てるところがないという話が、循環型社会のテーマとそのままつながりました。

伊能忠次郎商店様 ─ 大学のゼミから生まれた会社

始まりは大学のゼミの取り組みでした。講師(代表)が香取出身であることから、「生まれ育った香取に活気を取り戻そう」と、農業を切り口に経営学を実践する会社として2018年に学生たちとともに設立された会社です(店舗は2022年から)。

地元の野菜や果物を都内で販売する活動から始まり、扱うべき高付加価値商品として行き着いたのが、市内産のホップと生乳を原料とするビールとチーズでした。

店長の方の言葉が、そのままクリエイターへの示唆になっています。

職人として、突き詰めれば突き詰めるほど、すごい領域にも行ける。しかし、すごい領域に行った先に消費者がついてきていなかったら……。

だからこそ、ビールを作る工程から接客までを自分でやり、市場とマッチした商品を作ることを心がけている。取材した卒業生は、これを制作の話に引き寄せて書いています。クライアントの意向と自分の意見の折り合いがつかないとき、自分よがりでもよくないし、言うままもよくない。そのときに説得できる理由が要る。

酢之宮醸造所様 ─ 「食は身体を作る」

最終日は柿酢の醸造所へ。柿の持つ発酵力を、時間をかけて見守って育てる。 まるで子育てのような作り方でした。

もとはサラリーマンと専業主婦だったご夫婦が、ご主人の難病をきっかけに食養を知り、自身の病が治ったことから「自分の身体は食べたものからできている」ことを実感して活動を始められたそうです。

環境の話も印象的でした。他の場所で作っていたときは半分失敗していたのが、香取で作るようになってからは、ここの水と空気が気に入って全部うまくいくようになった。

動画も撮った

取材には、動画撮影を担当する卒業生も同行しました。Webを学んできた人で、初日はジンバルの扱いに慣れない様子でしたが、撮影を重ねるうちに操作も撮影もスムーズになっていったと記録されています。

4日間で6社を回るというスケジュール自体が、練習の場になっている。 1日1社なら上達しませんが、連続して回ると、前日の反省を翌日に反映できます。

この案件で学べること

参加した卒業生のまとめが、この案件の性格をよく表しています。

動画教材を見て闇雲にアウトプットしても、「そこに自分がどうしたいか?」「何がしたいか?」がないと、結局誰にも伝わらないものになってしまって、遠回りをしてしまうことがあります。それが今回のヒアリング会、取材を通して、自分の向かうべき道筋が見えてきた気がします。

Webデザインを学んだことで、社会や地域に凄く興味を持つようになりました。発信する側に立ってみると、見える景色が変わるんですよね。

この案件のまとめ

クライアント 千葉県香取市様(秘書広報課 シティプロモーション推進室)
目的 「第14回 全国発酵食品サミット inかとり」(2024年10月26〜27日)に連動した、市内発酵関連企業の魅力発信
成果物 市の広報誌に掲載する記事(取材・執筆)、取材動画
取材先 岩立本店様/青柳食品様/芳源マッシュルーム様/馬場酒造様/伊能忠次郎商店様/酢之宮醸造所様(6社)
体制 インタビュー取材チーム/記事制作チーム/動画撮影。ディレクションサポートも受講生が担当

関連リンク


このページについて:取材の内容と参加者のコメントは、参加した卒業生のレポートによります。氏名は掲載していません。契約条件・費用も掲載していません。

参考:https://school.dhw.co.jp/school/chiba/blog/katoricity_hakkoproject.html

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