動画/グラフィック/Web
VONDS市原FC様|クリエイティブパートナーとしての継続支援
千葉県市原市をホームタウンとするサッカークラブ、VONDS市原FC様とは、2023年からクリエイティブパートナーとして継続してご一緒しています。チラシ、開幕戦の特設サイト、選手撮影会、スターティングメンバー紹介動画、チームバスのラッピング。単発の受託ではなく、シーズンを通して伴走する関係です。
スターティングメンバー紹介動画(2025年)
それまで、選手紹介は写真撮影のみでした。2025年シーズンからこれを動画にしたい、というのがクラブ様からのご要望です。採用作品は、実際にスタジアムのスクリーンで放映されました。
数秒しかない映像を、31人ぶん作る
スタジアムの大型ビジョンで流れる選手紹介は、1人あたり数秒しかありません。凝った演出を入れる余地はなく、それでいて31人分続いても飽きさせてはいけない。ここで効くのは編集の派手さではなく、素材の設計です。
- 個人撮影 — 選手ごとに正面・背面を撮影。背番号が主役になるカットを確保する
- 動きのカット — ボールを蹴る動作を撮り、静止画の連続にならないようにする
- 切り抜き納品 — 選手とスタッフを背景から切り抜いた状態で納品。背景を差し替えても使える
納品したのは、動画ではなくデータ一式
完成した通し動画を1本渡して終わりにしませんでした。
- イントロ+選手31名+アウトロの通し版
- イントロ/選手/アウトロに分けた3分割データ
- 選手1人ずつの個別書き出しデータ
- 試合当日用の短尺版(18選手+監督・音楽付き)
選手は移籍し、スタメンは試合ごとに変わります。通し版1本だけでは、シーズンが始まった瞬間に使えなくなる。クラブ様が自分たちで組み替えて更新できる雛形として渡すことが、実際の運用では効きます。
選手撮影会(2025年2月)
2025年シーズンのクリエイティブパートナー就任にあたっての第一弾が、選手の写真撮影会でした。ここで撮った写真素材が、このあとのスタメン紹介動画とチラシ全9種の土台になります。2025年2月22日(土)、クラブのホームで実施しました。
撮影はプロのカメラマンが担当し、受講生と卒業生が現場に入って、撮影の進め方そのものを見るという形です。参加者は自前のカメラを持ち寄り、「それどこのカメラですか?」と見せ合うところから始まりました。
準備 ─ 背景布のシワを取る時間

会場に着くと、すでにカメラがセッティングされ、背景布のシワを入念に取っているところでした。この細かい作業によって、この先の撮影がスムーズになります。
デザインを学んでいる人が最初に驚くのが、たいていここです。撮影時間の多くは、シャッターを切る以外のことに使われている。 素材の質は、シャッターの前に決まっています。

全体写真 ─ やぐらに登って撮る



グラウンドに集合しての全体写真は、やぐらを組んで、カメラマンが上まで登って撮影しました。正面のポーズを撮ったあと、位置を移して別の構図も押さえます。
下で待機している参加者は、やぐらに取り付けたモニターで仕上がりを確認します。カメラマンとクラブの広報担当の方が連携しながら進めていく。「撮る人」と「確認する人」が離れた場所にいて、それでも同じ画を見ている ── 現場の情報共有の仕方そのものが、見学の対象でした。
個人撮影 ─ 音楽をかけると、空気が変わる

室内に戻って、1人ずつの撮影です。最初はシーンと緊張感の漂う空気でしたが、音楽を流し始めてから会話が増え、少しずつ緊張がほぐれていきました。
これは技術の話ではなく、環境の話です。被写体が硬いまま撮った写真は、あとから編集でどうにもなりません。いい表情は、いい場から出てくる。
撮影の途中、カメラマンから「シャッター押してみたい人いますか?」と声がかかり、参加した受講生が実際にシャッターリモコンを握りました。
「半押しして、ピント合わせてから押してくださいね。」
見ていただけでは気づかなかった、タイミングの難しさを体験しました。
オフショット ─ 「なんでもいいよ」がいちばん難しい

選手ご自身に2枚ポーズを考えていただくオフショット撮影も行いました。「なんでもいい」という指示がいちばん難しいのは、デザインの現場と同じです。それでも選手のみなさんは表現力豊かに応えてくださいました。
このカットは、あとの動画とチラシで切り抜き素材として使われます。背景を統一して撮っておくことで、シーズン中に背景を差し替えて何度も使える形になりました。「あとで何に使うか」を決めてから撮るのが、素材撮影の要点です。
参加した受講生の学び

撮影に入る前から、撮影の準備資料もしっかりマネージャーさんと共有されていて、スムーズな進行に見入ってしまいました。選手の魅力を引き出す素敵な言葉での声かけにも感動してしまいました。事前の準備や企画、当日の進行の中にたくさんの人が関わっていることが知れて、とても大きな収穫ができたと感じています。(Webデザイナー専攻)
機材の準備や撮影の流れの調整などとても勉強になりました。選手の方々も、カメラマンの優しい接し方を感じとってとてもやりやすそうでしたし、良い雰囲気を作っていたのですごいと思いました。(動画編集マスター講座)
「どんな写真なら魅力が伝わるか」を、素材を作る側で考える経験です。デザインの前工程がどれだけ結果を決めるかは、現場に入らないと分かりません。
2023年 ホーム開幕戦の企画


関係の始まりは2023年、ホーム開幕戦を盛り上げる企画のご相談でした。Webサイトとチラシの合同コンペを行い、これが好評だったことから年間のクリエイティブサポートに発展しています。
チラシで考えたこと
表面は「開幕」の文字を大きく置き、選手が集まって喜ぶ写真に影をつけて躍動感を出す。チームカラーの緑と黄色を背景全体に使い、一目でVONDS市原とわかる状態を作りました。
裏面は、Jリーグへの思いを中央に浮遊感のある表現で配置し、選手一覧はポジション・番号・名前を整理して並べています。初めて観戦する人が、誰を見ればいいか分かることを優先し、情報量を抑えた配色にしました。
2023シーズンは、ホーム戦ごとに全9種のフライヤーを継続制作しています。開幕戦の特設サイトは短納期だったため、ノーコードツールで構築し、実装も受講生が担当しました。
受講生の関わり方
VONDS市原専属のデザイナーズユニットとして、受講生・卒業生が継続的に参加しています。開幕戦の日には、受講生とスタッフでスタジアムに応援に行きました。自分の作ったものが使われている場所に、観客として立つ。 これは学校の課題では作れない体験です。
関連リンク
- チームバスのフルラッピングデザイン
- スターティングメンバー紹介動画(YouTube)
- 受講生レポート:VONDS市原の選手撮影会に参加
- VONDS市原FC様 公式サイト
- 市原市からデザイン・動画を学ぶ
このページについて:成果物の画像は当校の制作記録によります。契約条件・費用は掲載していません。
参考:https://school.dhw.co.jp/school/chiba/blog/clientwork_2025.html
